6月15日、去年夏から数えて3回目の「飛越源流の森づくり」が開催されました。
229名も集まった参加者にとっては天候に恵まれましたが、苗木にとっては雨が恋しいような、そんな空梅雨の晴天の中おこなわれました。
今回用意した苗木は 9種類900本!
シラカバ、コブシ、ナナカマド、ハウチワカエデ、ヤマボウシ、ハナミズキ、エニシダ、イヌエンジュ、ドウダンツツジです。
ドングリの会なのに、 ドングリの木がないじゃないかと怒られそうですが、以前のブログ記事でも書いたように、この飛越源流の森づくりの場所はトンネル残土という土壌で樹木にとっては非常に厳しい環境です。肥沃な土壌を好むミズナラやブナでは難しいとの判断からどんぐりの木は残念ながら出番は無しです。逆に今回用意した苗木はトンネル残土のような悪環境でも強く育ってくれそうなものを用意しました。
土壌もトンネル残土そのものに植えるのではなく、度々上流から下流へ大雨で流れ出してしまう流木から作られたバーク堆肥と健康で肥沃な土とを植樹する穴へ混ぜ入れながらの作業です。このバーク堆肥と土は苗木を植える穴へ運ばなければならないので結構な重労働です。
それにしても、今回もまた改めて思い知らされました。マンパワー。一人一人では微々たる力でも、こんなに大勢 の人の力とそして思いが集まれば、もの凄い力が発揮されるのだなと。用意した苗木は今までの最短記録!午後1時半には無くなってしまいました!でもその分、見直しや手直しも出来たので、より丁寧に植えられたと思います。
また、最早恒例となり無くてはならないものとなってしまった富山漁業協同組合連合会さんによる山海汁と焼き魚の振る舞いは今年も大好評で、お昼の時間を華やかにしてくれると共に、疲れた身体を癒してくれる貴重なご馳 走でした!そして、いつもながらに驚くのはこれだけの人達が集まるイベントなのに終わった後ゴミが一つも落ちていないこと。振る舞いの山海汁はお椀とお箸の持参が原則。お弁当や飲み物も手持ちで、参加者に対する負担も少なくないですが、ゴミの無さは参加した人たちの意識の高さと想いの表れだと自負しております。
また、飛越源流の森も3回目を迎え様々なところに参加者の想いが飛び火していることが窺われました。「去年お友達が参加したというのを聞いて参加しました」とか、 「昨年は個人で参加してみて、今年は自分の会社で参加者を募り5人で来ました」などなど。メディアに取り上げられる事も多くなり、繋がりが広がっていってるのが実感できるイベントとなりました。
最後にこのイベント開催にあたり、非常に多くの関係者やボランティアスタッフの協力があったことをお伝えして感謝の意を表したいと思います。岐阜県、富山県を始め地元飛騨市や流域に関わる富山市、高山市の行政関係者、林業関係者、木工関係者、森林ボランティアの人たち、また流域を越え、美濃や愛知県、長野県から駆け付けてくれたボランティアスタッフなど、本当にたくさんの人たちに支えられていました。「飛越源流の森づくり」が良いモデルケースになり、こんな繋がりが日本中に広がればいいなと想いを馳せて、結びにします。
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